映画『イエスマン』は、最初はフィクションかと思っていましたが、そうではなくて原作ダニー・ウォレス『YES Man』でした。
原作の内容は、著者が「Yes」というキーワードを使った体験を描いたエッセイ的なノンフィクションです。
原作者に実際に起きたことは小さな出来事がほとんどですが、映画では原作を劇的に脚色しています。
しかし、映画『イエスマン』はイエスという言葉をキーワードとして、どんな変化が現れるかがテーマです。
映画は、主演のジムキャリーのコメディが炸裂で、笑わずにはいられないシーンばかりですが、「イエス」という言葉の生み出すプラス面マイナス面、メリットデメリット両方を描いてます。
普段気にも留めないけれど、大事なキーワードをジムキャリーの演技で見せてくれるコメディです。
途中で、ストーリーから逸脱しないようにあらすじと後半に感想も述べていますのでよろしくお願いします。
映画『イエスマン』あらすじ
公開 2008年 アメリカ
監督 ペイトンリード
原作 ダニーウォレス『YES Man』
主なキャスト ジムキャリー、ゾーイデシャネル
『イエスマン』主演のジムキャリーのイメージ通り、コメディジャンルですが、内容はただの笑いだけの作品ではありません。
主人公カールが「イエス」と言うことで彼自身はもちろん、周りの人々との関係も変わっていくという作品です。
映画『イエスマン』の物語は、主人公カール(ジムキャリー)が離婚後に心を閉ざし、彼をおもんばかってくれる周りの人からの誘いを断り続ける人物として描かれています。
ある日、友人に誘われて参加した自己啓発セミナーがきっかけで「イエス」を口にすることを誓い、それを実践することで彼の生活と人間関係にいろいろな変化が起きてきます。
転換点になった自己啓発セミナーは、主人公カールの頑なノーを打ち破るため負のオーラたっぷりでしたが、どこかコミカルな印象です。
自分が安全なところから見ているときは、他人が何かにとりつかれている状態は、滑稽に感じられるものなんですね。
全編通しての、過剰に演出は皮肉っぽく茶化しているようで、不謹慎ですが面白いです。
物語の展開は、「イエス」という言葉を使うことでのメリット、デメリット、プラス、マイナスが描かれています。
ことばは同じでも、反応が真逆になる不思議なことばです。
さらに、使う状況でこれだけ誤解されることもないと思います。
主人公カールがイエスを使って最大の誤解を招いてしまうシーンがありますが、本心から言うか、事務的に言うか、ことばを受け取る側の気持ちの違いでも反応が異なってしまう。
後半、イエスのことばの危うさや無計画な承諾が生むトラブルの場面も増え、映画『イエスマン』の作者の真意が徐々に描かれていきます。
正直、私自身イエスということに抵抗感のある人間なので、ある程度ほっとできました。
イエスは、自分から言うのではなく答える場面が多いと思うので、何に対してのイエスなのか、答える前に冷静に考えることが大事だと思います。
ラストに向かって、イエスの境界線や自己判断の重要性も描かれているのでバランスが取れていると感じます。
ただ、注意して欲しいのはジムキャリーの演技の過剰さに引っ張られて爆笑しているだけで終わってしまってはもったいない映画です。
ご注意を
映画『イエスマン』感想
タイトルの『イエスマン』はただし書きがありますが、最初はマイナスのイメージを持ってしまったのは残念でした。
「イエス」ただのことばなのに、どうしてこんなに口にするのに抵抗があるのか映画を観ている間中感じていました。
後半に自己啓発セミナーのあやしげな主催者が、如何に「イエス」という言葉を口にするのには抵抗がある。だから、それを打ち破るために全てに「イエス」という誓いを立たせるのがねらいだ。
このメッセージこそがこの映画の伝えたいことではないかと受け取りました。
何も疑わずにイエスと言えば幸せになれる訳ではないと言ってくれてほっとしました。
このテーマは、過剰すぎるくらいでちょうどいいのかも知れないです。
主演のジムキャリーが「イエス」を体現しその体験自体が答えなんだよね。
「イエス一択、ポジティブ最高」をコメディで笑いながら考えさせてくれました。
映画『イエスマン』主演ジムキャリーについて
主人公カールを演じたジムキャリーは、コメディキャラで感情表現がたくさんあり、何をやっても楽しませてくれる役者です。
今回の『イエスマン』は彼のコメディアンの本領が発揮された役柄です。
かといって、ジムキャリーはコメディ映画だけに出演しているわけではなく、『トルゥーマンショウ』『マジェスティック』などでも好演しています。

コメディの割合を減らした落ち着いた役柄は、ご覧になると感じると思いますが、演技で感情表現をしていなくても、存在感でもとても感情豊かに感じます。
ジムキャリーは、コメディアンであり、さらにルックスも良いので二枚目の役に出演しています。

『マジェスティック』での演技は、同じ役者なのかと信じられないほどです。
様々なタイプの監督との組み合わせで、これほど適応できることが、有名俳優なんだな〜と感じさせてくれます。
『トゥルーマンショー』のときは顔芸を封じて、過剰な演技はないですが明るく、切ない役もうまく細かい感情表現でストーリーに没入させてくれました。
今回の監督ペイトンリードはコメディ映画が得意なので、ジムキャリーの本領を余すところなく表現しています。
スタントを使わないでの撮影など、暴走気味なジムキャリーを止めるのもたいへんだったようです。
それにしても天下のイケメンの変顔は笑えるけれど、元が美しいからちょっと怖い。
ここまでに、コメディ映画の感想を書いてきましたが無粋な言葉ばかりでした。
コメディは、カタルシス、なんかすっきりした感じが大事ですよね。
でも、笑ってカラダがリラックスしたときにスッと心にいいものが残ったら最高ですよね。
笑いながら、一つでも幸せになることを感じられたらめっけもんですよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

