『恋愛適齢期』ジャックニコルソン、ダイアンキートン主演と聞いて、私はアメリカ版昼メロみたいな映画かなと思ってました。
あらすじも予想通りで、観客ターゲットは女性がメイン。
でも、映画を観てみると男の私でも充分楽しめる内容でした。
韓流ドラマのような怨念系のキャラもいないし、テンポもいいしおしゃれだし、あこがれるところもたくさんある映画です。
『恋愛適齢期』はジャンル分けではラブコメですから、コメディーの要素もたっぷりあります。
作品の内容は、実際似たような経験をしている方はより共感できて、いろいろな笑い、例えば、くすっと思わず笑ってしまうものから、指さして笑えるものまで取り揃えてあります。
一般にラブコメは主人公は女性で、男は情けないというのが定番ですが、この映画のスゴイところは、恋の相手が渋いだけじゃなくあぶない役者のジャックニコルソン。
そんな彼がかっこつけてるのに、ズッコケるだけでも笑えます。
それに恋敵が反則級の爽やかさのキアヌリーブス、監督の趣味丸出しのキャストです。
劇中の○○シーンも女性監督らしく美しくちょっとコミカルな感じさえ感じられます。
物語は恋愛に凝りごりでも未練もあるの主人公が変わっていくのをコミカルに描いた作品です。
後半、感想やジャックニコルソン、キアヌリーブスの対決の見どころなどについてまとめてみました。
よろしくお願いいたします。
映画『恋愛適齢期』あらすじ感想
あらすじの前に大きなお世話と言われそうですが、知っておきたい大人のラブコメを楽しむ情報をどうぞ。
はじめから脱線してすいません。
ラブコメは登場人物がどんな人か人物設定に違和感がなければ、あとは人間関係の科学変化と言っても過言ではありません。
燃えたり、爆発したり、こっぱみじんになったり、結びついたり離れたりなどの物語です。
ですから、主な登場人物の設定を理解しておくと会話や行動が、いや〜違うな〜とか、ドンピシャだとかそういう楽しみ方もできますよ。
それでは始めます。物語は裕福で自由奔放な独身ハリーが交際相手の若い女性マリンと海辺の別荘を訪れるところから始まります。
ちなみに日本の大人の恋愛のスタートは、偶然や同窓会などで再会してそこからまた昔の気持ちが戻ってくる、何か時間と共に失ったものを補う静かな始まりが多い気がします。
アメリカの場合、出会う設定は突然ぶつかったような強烈なインパクトから始まり、恋愛に発展しそうなところはまるで感じられない。
まったく、物語の要所になるエピソードが突然なのもコメディタッチです。
始めはお互い相手に対してマイナスな印象だけなのですが、エピソードを通じて無関心でいられない存在へと変わって感情が深まっていく。
老婆心ながら、ラブコメは、吹き替えで観た方が感情が込められより楽しめると思います。
どうしてかというと、英語で内容が判る人はもちろん問題ないのですが、男女のムードあるシーンの会話をを字幕の文字を読んでしまうと、せっかくのムードをアタマで冷静に受けてしまい、耳からの感情豊かな雰囲気を味わえないよう感じたので。
この後のエピソードのネタバレは、コメディのネタでもあるのでこれ以上は書けません。
すいません。
雰囲気だけでも、気がつくと同じ時間同じ空気を吸っている関係に発展していきます。
私にはまったく縁がないのであこがれる展開です。
後、大人向け恋物語の転換点が、唐突で強烈なのは、大人はちょっとのことでは心が動かないのでビックリさせているのかもしれません。それにせっかちなのかも。
それでやっと気がつく、感受性が鈍くになってるので過剰がちょうどいいのかも知れないです。
他方、若い恋愛映画は小さなエピソードがあれば、ときめき、彼女の髪から微かに漂う香りや手が触れただけで元気になるのとは違います。
でも、過剰な表現の一方、過去の経験、傷つくことへの恐れ、自分の生活を崩したくない日常の面倒な理由から選べない、やるせない気持ちも大事に描かれています。
これらが丁寧に描かれているので、共感できるし面白い映画です。
後半からラストにかけては、完全に主人公エリカ中心ですが、一筋縄ではいかないままラストへと向かいます。
作品でジャックニコルソン、ダイアンキートン、キアヌリーブスの名演が、多くのところで楽しめるので、作品により厚みが出ています。
映画『恋愛適齢期』ダイアンキートン、ジャックニコルソンとキアヌリーブスの見どころ
ジャックニコルソン
ジャックニコルソンの自分の印象は『シャイニング』でのあぶない、悪のイメージです。
なので、人を人とも思わない勝手な役柄はピッタリだと思います。
そんな強烈なキャラの彼がまたそれ以上に強烈なキャラのエリカと出会って変わっていくことに戸惑っていくのは悪いけど笑えるし、泣けました。
男からしたら、ざまあという感じでもあります。
でも、身勝手な言動も独特のユーモアがあり、笑いに変える憎めない、うらやましい嫌な奴です。
そんな自己中の身勝手なスタイルも年齢を重ねカラダも変化して、内心向きあわざるを得ない状況をユーモア交えて見せてくれるさすが大俳優です。
キアヌリーブス
それに対して、キアヌリーブスはともかく爽やかで自然、誠実で、職業もバッチリ、ケチのつけようがない。
男から見ても違和感がない。脱帽
イケメンの医者は日本もアメリカもモテの象徴で変わらないんですね。
ERの時のジョージクルーニーもカッコ良かったのを思い出しました。
キアヌリーブスは、この作品で大俳優との共演でもとても自然でクールな役回りで切ないくらいのうまさ。
ダイアンキートン演じるエリカへのまっすぐな感情と共に、彼女の気持ちを一番理解して一番幸せを願っているので、さらにカッコいいです。
私にはいくつになってもできそうにないです。
この3人に共通する印象は、不思議なことにある意味自分勝手に思えるが嫌味がない、お互いにリスペクトしているのかな。
いちばん損な役回りのジュリアンの気持ちは、恋敵を追い落とすことでなく、エリカの気持ちを掴みたい純粋すぎる恋。
でもイケメンなんで、上手く行かない恋にあこがれてるのかな〜。
ダイアンキートン
最後、ダイアンキートンは、いくつになっても恋をしてそうな雰囲気があり、もんくない配役ですよね。
演技というか、顔の表情、特に目の動きが絶妙でいつも変化しているのにはびっくりします。
DVDをコマ送りで観ていた時に気がついたんですが、コマごとに場合によっては彼女の顔が違う人なんじゃないかと思うほど変化しているので驚きました。
何気なく見ているのに、こんなに表情が変わっていたんだと気づき、彼女の顔をずっと見ていても飽きない理由が分かった気がしました。
人間は、動かないものを凝視するのはとてもストレスがかかるそうなのですが、逆に彼女の表情はくるくる変わるから、ずっと見ていられるのかもしれない。
それと蛇足ですが、彼女は話しているときよく顔を動かすような気がします。
監督・脚本ナンシーメイヤーズ
監督ナンシーメイヤーズの作品をいくつか観ていて、部屋の内装や家具、食器や置物にいたるまで趣味の良さが評価されているのも納得できます。
彼女自身が部屋の設計図を書き内装にも指示を出すほどのこだわりです。
彼女にとって背景は、登場人物をより引き立てリアリティを持たせるものです。
その証明は、登場人物と背景が自然なら完成なんですね。
とりわけキッチンにはこだわりがあるようで、『マイインターン』『恋するベーカリー』などでも登場人物の内面を表すのに重要な場所になっています。


これらの作品でもキッチンのシーンが多く、そこでの会話は本音を言える大切な場所です。
彼女の背景へのこだわりは例えが適切か分かりませんが、オペラの舞台装飾と同じでもう一つの作品と呼べるレベルだと思います。
最高の舞台で最高のキャストのラブコメを楽しめる映画だと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
