映画『パッチアダムス・トゥルーストーリー』は、タイトルにトゥルーストーリーと入ってている通り、実在のハンター・バッチ・アダムスのエピソードをベースに作られています。
でも実話といっても、何から何まで実際にあったものではないので安心してください。
そこは、映画ですから盛ってるところも多々ありますので、後半でまとめてみました。
主演のロビンウィリアムズは、親しみやすく笑いから涙まで感情表現が豊富なことで有名です。
日本だったら寅さんに近いかも、人生経験豊富でしゃべりが上手いなど。
出演作品ごと変人に近いような役から、聖人のような役まで、いろいろなキャラクターを演じているので、見比べるとさらに楽しみが増えます。
私の印象では笑わせるのが得意な役者が、シビアな演技をしてると、観ている方としてはいつコケるのか緊張させられるので、面白いです。
映画『パッチアダムス・トゥルーストーリー』では、テーマは重いですが彼のコメディタッチの面があふれている内容のあらすじと感想、そして実話とのちがいもまとめてみました。
映画『パッチアダムス・トゥルーストーリー』あらすじ
公開 1998年 アメリカ
監督 トムシャドック
主演 ロビンウィリアムズ
実在モデル ハンター・パッチ・アダムス
まず、タイトルにある「トゥルーストーリー」は実話ということを示しています。
しかし、事実を単に映像化したものでなく、映画として観る人に伝わりやすい物語や事件などは脚色されています。
完全な実話として観るのではなく、テーマや演技を楽しむ作品です。
『パッチアダムス・トゥルーストーリー』は、人生に絶望した一人の男性が、人との関わりを通じて生きていく意味を見つけ、医師を目指していく物語です。
それにしても、笑えるエピソード満載でテーマから脱線しないように気をつけてください。
物語は主人公が深い絶望を抱え、自ら精神科病院に入院します。
病院で彼は周囲の患者たちと関わる中で、自分自身の苦しみだけに目を向けるのではなく人を助ける意味に気がついていきます。
特に、相手の苦しみや悩みに寄り添うことで、自身の心までも軽くなることを感じ医師をめざします。
パッチアダムスは、この精神科病院での経験から始まり、医師を目指す動機がハッキリとしているので物語に入り込みやすいです。
主人公パッチアダムスを象徴するのが「笑いは人を癒す力を持つ」という信念です。
でもこれを実践する時、皆がひいてしまうほど過剰なパフォーマンスをします。
実際にいたらとても痛い人ですが、それくらい情熱がある。
その信念を一番笑いから遠い医療界で実践しようとするので、対立が起きるのは必至です。
その対立に対抗する方法もまた笑いを交えた方法で進めるのが彼らしい。
さらに、医学校や病院でのエピソードと共にもう一つのテーマがあります。
どちらかというともう一つのテーマの方が重要かもしれない、人を救いたいという具体的な無料病院、地域密着などの社会活動も描かれています。
でも、ロビンウィリアムズの演技の印象が強すぎるので、社会活動の方は控えめになっているのは残念でした。
作品では「笑いは人を癒す力を持つ」が一貫しています。
とりわけラストのシーンは印象的です。
映画『パッチアダムス・トゥルーストーリー』感想
パッチアダムスが、絶望して精神科病院に自ら入院した気持ちとエンディングの希望に満ちたバカらしさのギャップがとても面白かった。
特に印象に残ったのは、天才すぎるゆえに奇行を行っている爺さんとの会話です。
これがパッチアダムスの命名につながるのですが、とても示唆的で考えさせられました。
爺さんとの会話で主人公自身が大事なことに気づいても、そっとタイミングよくキッカケをくれるのは大事だな。
もっともらしく言うと、気づきが確信に変わった卵からひなが孵った瞬間の一つのイメージがこのシーンでした。
この作品を通して数少ない静かなシーンなのでより記憶に残っています。
ここからは、この信念を実現するために試練が待っているのですが、精神科病院で得た経験を活かして、一人だけで解決するのではなく仲間や賛同者を巻き込んでいく姿もとても良かったです。
主演のロビンウィリアムズのキャラが強いので、相手役は人間個人ではなく権威主義な組織という強敵なのもまた見ごたえがありました。
ロビンウィリアムズは、キャラが濃いのでしつこいと感じるかもしれませんが人間の感情をスクリーンで的確に見せてくれます。
ほかの作品もご覧になるとより面白いですよ。
ロビンウィリアムズの出演作品の感想も述べているので、以下からよろしかったらご覧ください。


『パッチアダムス・トゥルーストーリー』実話とのちがい
映画は、実話としてハンター・パッチ・アダムスという人物をもとにつくられていますが、
完全な本人再現ではありません。
理念の患者との距離を縮める医療感や、笑いを治療に取り入れる発想は重なりますが、
映画としてアップダウンを入れる恋愛関係、学校との対立関係などは脚色されています。
特に、彼の内面をクローズアップするための悲劇的なエピソードがありますが、より内面の喪失感を強調するために脚色が加わっています。
実話と創作の境界線は、簡単にまとめると「理念は本物、出来事は脚色あり」として観るのがいいと思います。
理念が誤って伝えられていないので、観客は脚色を存分に楽しんで、さらにテーマを考える一粒で二度おいしい、そんな映画です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
